禁錮30年の判決を受けたR. Kelly
2022年6月29日、米ニューヨークの連邦地方裁判所が、未成年への性的搾取などで有罪評決を受けていたR. Kellyに対し、禁錮30年の判決を言い渡すことに。
R. Kellyはこれまでに複数の少女への性的暴行疑惑があり、2019年に公開されたドキュメンタリー映画「Suviving R. Kelly」をきっかけに本格的な捜査が行われ、2021年に陪審員による裁判で、起訴された9件の罪状全てで有罪の評決を受けていました。
R. Kellyの弁護士は「30年の禁錮刑は終身刑のようなもので、私達は控訴審で争う準備ができている」とコメントしているものの、今回のセックス・スキャンダルによって全てを失ってしまったR&B界の元スーパースターR. Kelly。
R. Kellyのこの件に関し、様々なアーティスト達が持論を展開しており、著名アーティスト達の意見をまとめてみました。
「Rの為に祈りを捧げる」
Erykah Badu
2019年のライブで、Erykah Baduは「みなさんがどう思うかは分からないけど、私は今、Rの為に祈りを捧げる」と発言し、この意見に対して観客は大ブーイング。
この反応に対し、「どういうこと? あなた達はふざけるなって言いたいの? それは愛が無さすぎる。それは無条件の愛とは言えないわ。もしR Kellyに暴力を受けた女性の1人が犯罪者になったら、私達はその人を非難するの?」と反論。
ライブ後に、Erykah Baduは「あなたを愛してる。無条件に。ただ、それはあなたの乏しい選択を擁護してるわけじゃない」とツイート。
「彼は精神病院にいる必要がある」
Syleena Johnson
"Hypnotic"でR. Kellyと共演したSyleena Johnsonは、「FOX Soul」のインタビューにて次のようにコメント。
「間違いないで、R. Kellyはストレートジャケットを着る必要があると思うわ(映画などでよく見る、精神病の人を拘束する手段として、腕を胴体に固く縛り付けるために使われるジャケット)。いくつかの行動は不安定だったと思うし、刑務所にいる多くの黒人男性が誤解されていると思う。私にはずっと前に刑務所に行った友人がいたわ。彼は刑務所のルームメイトがとてもクレイジーだと言っていて、そして刑務所ではそれが多く続いたと言っていた。彼らがしているのは、黒人男性を刑務所に放り込むことよ。彼らは、全員を刑務所にただ放り込むだけ。あなたがクレイジーなら、誰もが刑務所に行くわ。しかし、彼には本当の助けが必要で、精神病院にいる必要があると思う。真の助言、 治療の為の薬、継続的なセラピーが必要な所まで来ている」
「私は1000%女性達の味方」
Lady Gaga
2013年に"Do Want U Want (With My Body)"で共演したLady Gagaは、SNSで次のようにコメント。
「私は1000%女性達の味方。彼女達が傷付いていること、痛みが分かる。私が聞いたR. Kellyに対する告発は恐ろしいもので、とても弁護できるようなものではない。今後、一切R. Kellyと楽曲制作をすることはないわ」
「曲を再生しないという行為そのものを、私はサポートしない」
Kehlani
R. Kellyの性事情を暴いたドキュメンタリー「Surviving R. Kelly」の公開以降、彼の楽曲を止める運動「MuteRKelly」のキャンペーンが盛り上がった中、Kehlaniは次のように持論を展開。
「曲を再生しないという行為そのものを、私はサポートしない。危険を感じたり、最悪な気分になることに対して、誰でも自由に怒りを示す権利があるわ。もしあなたが誰かからの危険を感じたなら、それについて叫んでほしい」
「セットリストからそれらの曲を削除した」
Omarion
R. Kellyは、Omarionが在籍していたB2Kの楽曲を手掛けており、この件に関してOmarionは次のようにツイート。
「ツアー(2019年に行われたB2Kの再結成ツアー「The Millennoum Tour」)でこれらの曲を歌わなかったら、ファンはがっかりするって分かっていたけど、ツアーの後に俺はセットリストからそれらの曲を削除したよ」
しかし、このツイートに対して一部のファンからは「じゃあツアーの前に消せば良かったんじゃない?」と反論。
「誰もが人々に知られたくないことくらいある」
Tyrese
これまでに幾度となくR. Kellyと共演してきたTyreseは、R. Kelly肯定派。
2020年にラッパーFat JoeのInstagram Liveに出演した際、お気に入りのアーティストにR. Kellyの名前をあげ、ファン達を交えて大論争に発展したものの、「俺達の業界には沢山の人がいるけど、誰もが人々に知られたくないことくらいある。俺は言いたい、『そのことを知っているか?』と。後は神に任せよう」と、持論を展開。
「曲のクオリティは否定出来ない」
Ne-Yo
R. Kellyの犠牲者を支持する意思を強調しながらも、「曲のクオリティは否定出来ない」と、今でもR. Kellyの曲は聴いているというNe-Yo。
「今回の事件が起きた後、R. Kellyが地球上で最も偉大なソングライターじゃないっていう人がいるけど、それは間違った見方をしているよ。だって今回の件が起こる前は、みんな彼の曲に夢中になっていたんだから」と、曲自体に罪は無いとコメント。
「常に被害者側に立つべき」
Mary J. Blige
'97年に発表した"It's On"に、フューチャリング・ゲストでR. Kellyを招いていたMary J. Blige。
そんな彼女はR. Kelly否定派で、「私達は、常に被害者側に立つべき。今回の判決は、被害者達が真実を話し続けたことの証明よ」とコメント。
「この判決は正しい」
John Legend
「Suviving R. Kelly」にも出演し、常に被害者達を援護するコメントを残してきたJohn Legendは、当然R. Kelly否定派。
「多くの人々がこの判決が下されるのを待ち望んでいたと思う。彼が犯した行為によって傷ついた人々のために、この判決は正しい」