幻のニュー・ジャック・スウィング"From the Outside"
New Editionのメンバーとしてデビューし、ソロ転向後も絶大な人気を集めたBobby Brownは、"Every Little Step"、"My Prerogative"などのニュー・ジャック・スウィングをヒットさせ、'80年代〜'90年代のR&Bにおいて頂点を極めた「R&Bキング」
Every Little Step
Bobby Brown
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そんなBobby Brownは、'86年にリリースしたソロ・デビュー・アルバム『King of Stage』が全米アルバム・チャート最高88位という結果だったのに対し、Babyface, L.A. Reid, Teddy Rileyらを迎え、'88年に発表したセカンド・アルバム『Don't Be Cruel』が、見事全米アルバム・チャート1位を達成。
『Don't Be Cruel』の成功後、プライベートではWhitney Houstonと結婚するなど、望むもの全てを手に入れたBobby Brownは、『Don't Be Cruel』 に続くアルバム『Bobby』を'92年に発表しました、が。
実は『Don't Be Cruel』と『Bobby』の間に、『Mystical Magic』というアルバムをリリースする計画があり、この『Mystical Magic』に収録される予定だった楽曲が、"From the Outside"という楽曲。
Bobby Brownの過去のPVで、この楽曲の一部を披露している場面が映っていたようで、しかし結果的には"From the Outside"を含むアルバム『Mustical Magic』は正規リリースされることなくお蔵入りに。
その存在が公に出ることなく消えたかなりマニアックな楽曲ですが、このBobby Brownの未発表曲を歌い直した強者がおり、それが自ら「ニュー・ジャック・スウィング・シンガー」と名乗るDerric Gobourne Jr.でした。
From the Outside
Derric Gobourne Jr.
もう1つの未発表曲"Tap Into My Heart"
"From the Outside"を収録する予定だったアルバム『Mystical Magic』は、当初の予定では'91年頃にリリースが計画されていたとのことで、当時のBobby Brownはアルバム『Don't Be Cruel』のワールド・ツアーを行なっていた時期。
ここ日本でもBobby Brownの来日ライブが行われており、当時のインタビューで「日本のファンはバラードの時でも立ち上がって聴いてくれる。お金を払った分だけ楽しもうとするし、まるで僕を本当の家族のように扱ってくれるんだ」と日本のファンを大絶賛。
しかし、当時Bobby Brownはステージ上で性行為をシミュレートしたことが問題視されるなど、色々なトラブルに起こしていた時期でもあり、このことが直接的な原因になったかは定かではないものの、アルバム『Mystical Magic』が発表されることなく、このプロジェクトは頓挫。
ファンにとっても残念な結果となってしまった『Mystical Magic』ですが、このアルバムに収録される予定だったとされるもう1つの曲が"Tap Into My Heart"というBobby Brownお得意のニュー・ジャック・スウィングで、Bobby Brownはこの曲を1990年の「MTV Video Music Awards」にて披露しています。