偶然作成されたという"Try Again"のトラック
自身初となる全米シングル・チャート1位を達成した、Aaliyah不動の人気Nol.1ソングの"Try Again"。
2000年3月にリリースされたこの曲は、ミレニアムな時代を迎えるに相応しい、その先鋭的なサウンドで大きな話題を集めましたが、この曲を制作したTimbalandは「I AM HIP-HOP」のポッドキャストで次のようにコメント。
「"Try Again"を制作している時、俺はゾーンに入っていて、俺にとっての新しいヒット曲が出来たような感じだった。ベースラインを見つけた時にキーボードで弾いてみたんだけど、俺はミスしたんだ。それをエンジニアのJimmy Douglassが聴いていて、彼に『今の小さなリズムをキャッチした?』と聞いたら、彼は『もちろん気付いたよ』と答えた。俺がミスして弾いた部分を彼が見つけて、その後にビートを加えたんだ」
Try Again
Aaliyah
iTunes: https://apple.co/3nGL3Ep
元々はラブ・ソングではなかった"Try Again"
「私を手に入れる為に何をするつもり?
どんな言葉を言って、思い通りにしようとしているの?
諦めるの?もう一度トライする?
もし私が躊躇わずにあなたを受け入れたら、あなたは素直になれるの?役割を果たせる?
友達に言いふらす?それとも秘密にしておく?
私がノーって言ったら、あなたは逃げるの?
それとも私のせいにする?それかこのまま頑張るの?
もし最初から上手くいかなくても、自分でホコリを振り払って、もう一度トライすればいい。
何度でも、諦めないで」
「私と一緒になりたいなら、失敗しても諦めないで、何度でもトライすればいい」という、恋愛における駆け引きをテーマに歌った"Try Again"。
同じく「I AM HIP-HOP」にてTimbalandが語った内容によると、当初は「私は消防士にでも弁護士にでもなれる」というような自己啓発的な歌詞だったものの、Aaliyahの叔父で、Aaliyahの所属レーベル[Blackground Records]の創設者であるBarry Hankersonが、「それじゃ説教臭い。もっと楽しい歌詞にするべきだ」とダメだしし、メロディやフックはそのまま残して、歌詞の内容を書き換えたとのこと。
"Try Again"の作詞を担当したのはTimbalandとStatic Majorの2人で、彼らはGinuwineの"Pony"を筆頭に、数々のR&Bヒットを世に送り出した黄金タッグ。
Pony
Ginuwine
iTunes: https://apple.co/3u4V0Co
Barry Hankersonの助言も功を奏し、"Try Again"は第43回グラミー賞「Best Female R&B Vocal Performance」にノミネートされるなど、Aaliyah最大のヒット曲に。
全米シングル・チャート
1位
全米R&B/ヒップホップ・ソングス・チャート
最高4位
ビルボード年間シングル・チャート
12位
グラミー・ノミネート
第43回「Best Female R&B Vocal Performance」
ちなみに、Timbalandが"Try Again"を制作していた時にJay-Zがスタジオに現れ、この曲を聴いたJay-Zは「Oh my god」という感じで、驚きを隠せなかったとのこと。